[概要]

　弊社は、導水路を流れる水力で稼働する「水力駆動除塵装置」を発明し、掻き揚げられた塵芥を集塵水路により自動的に除去されるシステムを開発しました。本技術には次のような特徴があります。

• 1. 水力で稼働するため、電気等の動力を不要とできる。
• 2. 動力伝達板を介することにより、小さい水力（動力）でシステム稼働できる。
• 3. 水車の回転動を除塵掻き揚げ機の上下動に変換することで、塵芥の詰まり等による故障回数を減らすことができる。
• 4. 除塵システムに集塵水路を設置したことで、自動的に塵芥が除去される。

[背景]

　通常の水力発電は、ダムや河川から取水した水が水路を流下し、上水槽と呼ばれるタンクから発電所内の水車に向けて、水が落ちるときの力（圧力）を利用して水車を回し、水車と直結した発電機で電気を起こすものです。このとき、落葉や小枝などの塵芥が水車に混入すると発電効率が大きく低下します。そのため、上水槽の手前で塵芥を除去する必要があり、多くの場合は山の高い位置に除塵装置を設置することになります。しかし、通常の除塵装置には電気が必要であり、高い位置まで電気設備を敷設する必要があります。それに加え、除塵機により掻き揚げられた塵芥を除去するため、ベルトコンベアー等で搬送する機械設備も必要でした。